夜勤で病棟看護師同士での「差し入れ文化」をなくした話 *32歩
こんにちは!ユウジです。
看護師に限らず、勤務先でのユニークな文化ってありますよね。
- あだ名で呼ぶ
- 敬語を使わない
- 毎週飲み会
- 新人は〇分前に出勤して〇〇をする
など、外部から見たら不条理だったり、一風変わっているものがあると思います。
夜勤での差し入れ文化があった
僕が勤務していた回復期リハビリテーション病棟の夜勤では、看護師2人、看護補助者1人の勤務体制でした。
このとき、初回の夜勤で、プリンなどのデザートをもらったのですが、僕は渡すものを準備していなかったです。
ありがたいと思いいただきました。
次回の夜勤でも、同様にデザートをいただきました。
申し訳なく思いながら、美味しくいただきました。
「なるほど、この病棟の夜勤では、差し入れを持ってくるのか」と学習し、夜勤の人数分のプリンやヨーグルトなどの差し入れを持っていくようにしました。
差し入れ文化の長所・短所
差し入れ文化の長所
- 交流や会話が弾みやすくなる
- 美味しいものを共有できる
- 新人や配置転換で来た人にとっては、迎え入れられる雰囲気ができる
やっぱりスイーツを食べていると心が和みますよね。
チームワークとコミュニケーションを重要視する看護職者にとって、これを一緒に食べられるのはよいことです。
差し入れ文化の短所
- 差し入れ文化をわかっていて、持ってこない人がもらうだけになると不平等になる
- 忘れても何も言われないが、立場が狭くなる
- ダイエットをしていると差し入れをもらうことを想定してカロリー計算をする(笑)
- 事前に夜勤者の人数・好みを把握して臨まなければならない
- 1回200円強、年間で10000円以上の負担になる
差し入れ文化をわかっていて、持ってこない人がもらうだけってあるのかと感じるかと思いますが、あったんです。
僕の教育係が10歳年上の男性の看護師だったんですが、その人はもらうだけでした。
「なんだコイツ?」と思いつつ、その人と夜勤を組むときは、差し入れをもらった人にだけこっそり返すということをしていました。
夜勤のたびに差し入れを考えて、夜食と一緒に買うのは、毎回となると大変な面もありました。特に、新人がいるなどで夜勤の人数が4人となったりすると、差し入れを3人分用意する必要があり、毎回勤務表をチェックする必要があります。
また、看護補助者の方の給料を知っていたので、差し入れ文化のために、職場のために負担となるのは後ろ髪をひかれる思いがありました。
差し入れ文化の見直し
見直しの声が上がる
時が経って、僕がその病棟3年目となり、リーダー業務や夜勤責任者をこなし、チームリーダーをしていたときのことです。
主任「あの、夜勤で差し入れするの、やめようか」
ユウジ「そうですね、看護補助者のAさんは子供が3人いるから、スタッフよりも子供にあげたほうがいいな、と思ってました。持ってこない人もいるし」
主任「あれ、看護補助者のBさんが面倒見がよくて始めたのが拡大しちゃったの。病棟会で中止について言ってくれる?」
ユウジ「わかりました」
ユウジ「Bさん、夜勤の差し入れ中止にしようかと主任・師長と話し合ってまして。どう思いますか?」
B「そうね、毎回じゃなくてもいいね。任せます!」
ユウジ「ありがとうございます」
とBさんにも確認。
病棟会議題提案ノートに、
- 夜勤での毎回の差し入れは中止したい
と書き込み、事前に周知しました。
病棟会議
病棟会議では、師長会議の報告、委員会の報告、病棟会議の提案事項について話し合います。
夜勤での差し入れの中止について、特に意見はなく、そのまま通りました。
その後
差し入れについては、ぴたっとなくなりました。
病棟会議を通したことなので、当たり前といえば当たり前ですが、皆心のどこかで止めてもいいんじゃないかと思っていたのだと思います。
一旦できてしまった文化を変えることは大変ですが、信頼関係とコミュニケーションで乗り切る、という、これも業務改善に向けた1つの大事なことなのだと思いました。