看護師として働く自信を得た話 委員会活動 *33歩
こんにちは!ユウジです。
看護師って、働き始めたはいいが、自信を持つのが難しい職業だと思います。
今回は、看護師対象の話ですので、専門用語は結構出てきます。
看護師として働き始めると、チームの中の下っ端として入り、怖い先輩看護師、看護師長、医者、病棟目標、病院経営、看護部等々、いろんなしがらみに囲まれ、仕事を教えてもらいながら実践しますよね。
でも、やっぱり自分の実践した看護技術であったり、看護過程のアセスメントであったり、担当患者の退院支援など、自分でできるということに自信を持ちたいですよね。
今回は、病院勤務時代のエピソードで、自信を持ち始めることができた事例を話します。
ポイントは、「委員会活動をし、病棟の先輩看護師に対して指導をして、正しいことをやってもらう」です。
回復期リハビリテーション病棟勤務時代の話です
病院で初の看護部感染管理委員会の誕生
看護部感染管理委員会が立ち上がりました。これは、感染管理認定看護師と各病棟の看護師1名、そして看護師長で構成される、看護師の委員会です。それまでは、看護部安全管理委員会が感染管理も兼ねていました。この委員会の目的は、
- MRSAなどの院内感染の発症率の低下
- 針刺し事故の発生率の低下
です。
そのために、
- 職員の手洗いの手技チェック
- 防護用具は適切なタイミングで適切に脱着されているか
- 針は適切な場所に捨てられているか
- アルコール製剤などの消毒剤の期限切れがないか
などの確認・周知・指導を行っていくのが感染管理委員の仕事です。
看護師4年目にして感染管理委員を任される
3年目の最後の師長面接で、委員会活動かチームリーダーかをやってほしいと伝えられました。それまでは、看護研究メンバーのみが病棟内で任された役割でした。このとき、「チームリーダーはまだ荷が重いので、委員会活動の方がいい」と伝えたら、看護師長は意外そうな反応でした。たぶんチームリーダーをやってほしかったんでしょう。師長に意外な反応をされたのが僕にとって意外な反応ですが(選択するように言われたので)、感染管理委員に決まりました。
最初は手探りで現状確認
前委員から引継ぎ等一切なし
安全管理委員がいたはずなのですが、僕も防護用具やゴミの分別等指導を受けたことはなく、まあ、ほっておかれたわけです。普通は委員会の引継ぎがありますが、ナシでした。そんな状況下なので、防護用具を取り巻く状況下は、芳しくなかったです。
手洗い手技はOK
手洗い手技に関しては、看護師は看護学校時代からほとんど統一した手技を教え込まれます。また、いつも実践する技術なので、よっぽど変な人じゃなきゃ身についている技術です。
看護補助者は整理整頓をやってくれていた
看護補助者が整理整頓をやってくれていたので、倉庫であったり、消毒剤の使用期限等は、守られている傾向にありました。
このときの看護補助者の方々に感謝ですね。
【改善点1】防護用具を使うタイミング
防護用具とは、
- 手袋
- マスク
- エプロン
- ゴーグル
これらを指します。まあ、当たり前だけど、これらを、
- どの看護ケアでどの防護用具を使うべきか?
- 同じ看護ケアでも患者によって使う防護用具が同じか違うか?
が看護師によってバラバラだったわけです。まあ、誰も指導をしていないので、当たり前です。
【改善点2】ゴミの分別
これも、誰も指導をしていないので、看護師によってバラバラだったわけです。血液付着でない看護師が使用したマスクが感染用ボックスに捨ててあったりするわけです。ゴミの分別は、回収業者が針刺しをしないためと、感染ゴミは処理が高価なので、きちんと分別する必要があります。
感染管理指導スタート
歩く「感染マニュアル」の誕生
病棟の感染管理のために活動をしているわけですが、実質は看護師に対する指導をしているわけです。
看護師が細菌の媒介になっては患者にマイナスの影響が出てしまうので。
当たり前ですが、感染委員の指導対象者は、病棟師長、看護補助者、先輩看護師を含む看護職全員です。
先輩に指導をします。
最初はドキドキしましたが、病棟に必要なことを指導をしているわけで、先輩看護師にも不足点があるので、応じないわけにはいきません。
僕の姿勢は、
- 病棟で感染管理に一番詳しいのは自分だと常に思う
- 不明点はマニュアルに立ち返り、それでもわからなかったら認定看護師に聞く
- 怒らずにフラットなコミュニケーションで伝える
- 指導をするとき「お願いします」わかってくれたら「ありがとうございます」を伝える
- 質問を受けたら、まずはマニュアルを見てもらうよう勧めた
まあ、半年で僕も変わったし病棟も変わりました。
あるときを境に、認定看護師長に質問をすることがぱったりとなくなりました。
僕の中で判断基準ができてきたのです。
そして、僕は主任らから、「歩く感染マニュアル」などと言われるようになりました。
それくらい、職員誰でも声をかけ続けました。
できてないことを指摘されるのは、嫌なことだと思います。
それはわかりつつも、看護師が患者に対して細菌を運ぶ手段になってはいけないんです。
これもみんなわかっているので、聞いてくれるわけです。
まとめ
実施したことは、
- 先輩看護師にも指導ができる委員という立場で実際にちゃんと仕事をした
- 不明点はマニュアルもしくは明らかにすることを継続した
つまり、
- 先輩看護師に対して意見を言える立場を得る
- ちゃんと仕事をして成果を出す努力をする
これだけやれれば、先輩看護師も看護補助者も認めてくれたし、自分の仕事について自信を持つことができました。
そして、自信をもって仕事ができると、精神的にとても楽になります。
委員会活動は看護師の中で嫌われる仕事の1つですが、自分のためと思ってやってみてはいかがですか?