【看護職とは】看護師、准看護師、保健師、助産師の4つの職種
こんにちは!ユウジです。
今回は、看護師の道をこれから選ぼうとする方向けに、看護師の話を数回に分けて書いています。
今回は、看護師とこれに近い資格職の話です。
- 看護師、准看護師、保健師、助産師を看護職と呼ぶ
- 看護師
- 准看護師
- 保健師
- 助産師
- まとめ~人が生まれてから最期までのすべての段階を援助する役割~
看護師、准看護師、保健師、助産師を看護職と呼ぶ
看護師、准看護師、保健師、助産師を看護職と呼びます。
これは、国家資格・都道府県知事資格を定めている法律が同じだからです。保健師助産師看護師法といいます。略して保助看法(ほじょかんぽう)と呼んだりします。
法律の条文はぱっと見抵抗がありますが、さほど難しくありませんので、かみ砕いて説明します。
看護師
保健師助産師看護師法第五条
この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。
※じよく婦(じょくふ、褥婦)とは、出産後8週程度で母体が回復するまでの女性のこと
療養上の世話又は診療の補助
これが超重要キーワードです。看護師の仕事における重要な内容です。
看護師の仕事
看護師の仕事は、一言でいうと、看護の対象者の24時間の生活が成り立つことを目的に、考え、観察し、介入し、指導をすることです。
詳しくは、こちらを参照してください。
看護師の仕事内容 患者がケガや病気で受ける負の影響を限りなくゼロに近づける *80歩
今回は、キモです。看護師の仕事内容についてです。看護師には守秘義務があるので、意外に知られていないものが多いです。看護師の役割は、「患者がケガや病気で受ける負の影響を限りなくゼロに近づける役割」です。そして、看護師は、患者の価値観や生の人生をみて、関わって援助をする、そんな職業です。これについて説明していきます。
准看護師
保健師助産師看護師法第六条
この法律において「准看護師」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条(第五条 看護師)に規定することを行うことを業とする者をいう。
准看護師の仕事と給料 看護師との違い
准看護師の仕事内容は看護師と同じです。また、名札に准看護師と書いていない病院も多く、(多くは〇〇病院看護部)
看護師との違いは、
- 高校の准看護科で資格がとれる(受験資格)
- その他中卒で資格がとれる(受験資格)
- 勉強にかかる費用が安い
- 勉強にかかる年数が短い
- 給料が看護師に比べて5~10%低くなる
- 都道府県知事資格であり、年に何回か試験を受けられる(看護師は年1回)
- 資格試験の合格率が高い(准看護師;約98% 看護師;約90%)
- さらに学校に2年通うことで、看護師国家試験の受験資格をとれる
数的には看護師に比べてメリットが多いのですが、給料が5~10%低くなるという1点で、准看護師になることを僕はあまりオススメしません。
多くの病院では、准看護師と看護師で月給が2万円近く違います。
これは、ボーナス込みで1年で約34万円、5年で約170万と働くほどどんどん差が開いていくことになります。
准看護師の資格を得るためにかかる費用は約100万円であり、看護師資格でも学費の安めな看護師専門学校をや大学の授業料免除などを調べることで、お金の面で看護師のほうがよいからです。仕事内容は同じなのに、給料が2万円違うのは、精神衛生上もよくないです。
ライフスタイルに合わせて選ぶのが吉ですが、迷うなら看護師です!
保健師
保健師助産師看護師法第二条
この法律において「保健師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者をいう。
コロナ状況下で名前が知り渡った保健師
保健師は昨今の状況下で名前が知り渡った職種ですね。
もともとは、保健所(県、市、区)で高齢者保健、障害者保健、母子保健など、健康が損なわれやすい状態の住民の相談に乗ることが業務でした。また、産業保健師といって、会社に所属して、会社員の健康管理を行う保健師もおります。
保健師は対象を地域レベルでみる看護師
保健師は地域レベルで対象を考える看護師という考え方がいちばんしっくりきます。
主には担当地区の自然地形と、妊婦の数、高齢化率、1人暮らしの高齢者が何人いるかなどをみるのですが、その地区の課題を解決するような、健康施策を考えて計画していくのが保健師の仕事です。
看護師では対象者の24時間の生活が成り立つために、という言葉を用いましたが、保健師では住民の1年の健康な生活を保てるように、統計をみて、計画を立て、実行する、という言葉がしっくりきます。
この場合の計画は、健康教室、転倒予防教室、これからママ・パパになる人のための教室、などです。
助産師
TBSドラマ「コウノドリ」の左;坂口健太郎さん(白川先生役) 中;綾野剛さん(鴻鳥先生役) 右;吉田羊さん(助産師の小松さん役)
保健師助産師看護師法第三条
この法律において「助産師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう。
助産師は女性しかなれない
助産師は性別が限定されているという点ではまれな国家資格です。
男性の産婦人科医はいるが、男性の助産師はいないことについて、議論があるようです。
僕としては、数が足りていないならまだしも、助産師は足りている職種である、というか、少子化のためにどんどん余る傾向にある職種なので、男性に開放する必要はほとんどないと思っています。
助産師は自立しており、すごい
助産師は、正常な出産であれば、分娩室(出産をする部屋)への入室、出産の介助、赤ちゃんの娩出(べんしゅつ、赤ちゃんがお母さんからでてくること)臍帯の切断、その後の援助など、出産の過程から援助まで全てを担います。
チーム医療とも違い、自立した仕事内容なので、助産師はすごいです。
助産師になるためには学習過程で出産の介助を10人行う必要があり、これもまたタフですが、女性限定に加えて国家試験受験のために学習内容に具体的な実践が伴うというのも、飛びぬけてすごい資格だと思います。
コウノドリをみても助産師になりたいと思わなかったが小松さんは好き
僕はかつて救命病棟24時を見たら救命救急センターの看護師(役は大泉洋さん、須藤理彩さん)になりたい、医龍を見たら手術室の看護師(役は水川あさみさん)になりたい、と思ったりしました。でも、コウノドリをみたとき、助産師になりたいとは思わなかったですね。
鴻鳥サクラ役の綾野剛さんは髪型を真似るほど好きだし、助産師の小松さん(役は吉田羊さん)は理想の女性だと思うほど好きなんですけどね。
まとめ~人が生まれてから最期までのすべての段階で援助をする役割~
看護師、准看護師、保健師、助産師の看護職は、人が生まれてから最期までのすべての段階で、これらの段階の応じて援助する役割があります。
医師は人の体を診療科に分けて診断と治療を行います。
看護職は、人の人生のすべての段階で人の心身の状態と生活に合わせて援助をする役割があります。
健康レベルや出産などのライフイベントに応じて、看護職の中での職種や専門分野が変わってきますが、すべての人を対象にしていることは変わりありません。
人を中心に考えているのが看護職の特徴です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。よかったら、他の記事もご覧ください。
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