【プリセプターの悩み】新人看護師の指導時の困難3選
こんにちは!「人に優しく、人を楽しませる」コミュニケーションが信条で、日本を、世界を癒しの力で包み込みたい看護師タレントユウジです。
このブログでは、病棟、高齢者介護施設、新型コロナウィルス軽症者宿泊施設、訪問看護ステーション、大学院生、教員、派遣など、様々な場所で看護を考えてきた看護師歴10年の僕だからこそいえる内容をブログ記事にして発信しています。
プリセプターになるとき、指導をしているとき、自信がないことが多々あると思います。
- うまく指導できるだろうか
- 新人看護師とうまくかかわれるだろうか
- 先輩看護師が新人を受け入れてくれるだろうか
など、漠然とした不安や自信のなさであったり、目標と現状にギャップがあったりすると思います。僕も新人指導をしているとき、不安があり、見守りを過剰にしていました。
今回は、プリセプターが新人指導をするときの困難な状況について、3つ紹介します。そして、アクションプランも提示します。
困難な状況3つは、
- 新人の理解度を把握することが難しい
- 新人へ伝えることが難しい
- 新人とかかわることが難しい
普通は、プリセプター制度というのは、相手に教えることでプリセプターの成長を見込むものでもあるため、プリセプターの行動としては、「新人指導の現状と課題について、解決策をめっちゃ考える」ということが大事です。
ただ、自分で考えなさいと言ってもお手上げの人もいると思いますので、僕が考える解決方法も提示します。解決方法は、僕の提示した方法だけではないと思います。熟考を重ねて検討した内容が僕と一致しなくても、自信を持って新人を指導してください。
もうひとつ、難しいと思うということは、目標と現状について、考えていることがうかがえます。本当の困難は、プリセプターが新人の事を全く考えていないことですので、考えているプリセプターの方、半分くらいはすでに正しい道のりに来てますので、安心してください。
新人の理解度を把握することが難しい
これは主に看護技術の話です。
新人看護師が、「なにを」「どれくらい」理解しているのかがわからない
新人看護師にとって、毎日の仕事は今までにやったことのない事の連発です。海外に留学した感じとでもいいましょうか、まるで価値観の違う場所にずっといるので、見学したこと、教えてもらったことを全て理解していることはありえません。
ですので、新人看護師の理解度、つまり「なにを」「どれくらい」理解しているのかがプリセプターにはわかりにくいです。プリセプターと新人の勤務がいつも同じなら、「なにを」についてはわかるでしょうが、プリセプターと新人ではいつも勤務が同じだとは限りません。
プリセプターは夜勤があるが、新人看護師は夜勤がない場合、1回の夜勤につき、2日間は新人看護師と一緒に勤務する日がなくなります。
そのため、プリセプターは、新人が「なにを」見学したのか、把握できず、それに対して新人が「どれくらい」理解しているかどうかも全然わかりません。
※ノートなどを活用しても、情報量は少ないです。
新人が経験した内容をどれくらい再現できるかがわからない
新人看護師の行動のレベルの話です。見学した内容を、自ら実践しようとしても、わかっていてもうまくできないことは多いです。実際に自転車を漕ぐ姿を見ていても、自転車に乗れないのと一緒です。人によってすぐ乗れる人、乗れない人、それぞれいるため、例えば清拭を見学したからといって、すぐに「主看護者としてできる」「副看護者としてならできる」など、千差万別なので、プリセプターにはそれがわからないです。
アクションプラン すべてを把握しようとしない
もうこれは、すべてを把握しようとすることが不可能ということをわかることが大事です。そもそも、このすべてってなんでしょうか。仕事が始まってから終わるまでに新人看護師が関わること全てでしょうか。患者をケアするために必要なこと全てでしょうか。
世の中には一定層、自分ですべてを把握しないと気が済まない人がいます。でも、その「すべて」は、主観的であるので、その人が言うすべては全てではなく不足している可能性があるし、過剰な可能性があります。
新人の脳みそと自分の脳みそをつなげることは不可能なので、理解度については、新人にある程度を任せましょう。たまに看護技術の習得の状況を確認し、見学するべき看護技術をピックアップする程度でOKです。
新人へ伝えることが難しい
新人のマナーや態度を改める必要性が伝わらない
まず第一に、新人が他の病棟看護師と比較して明らかに患者や他看護師に失礼な態度をとっているときにこの必要性が生まれます。それはどういうことでしょうか?
- タメ語
- メモをとらない
- あいさつをしない
- 派手な化粧や髪色
こんな感じでしょうか。えーっと、タメ語は病棟看護師も患者にタメ語をよく使っている。メモをとらないって行動はよくないかもしれないけど、必要性をちゃんと伝えられているかということもある。あいさつをしないは、先輩とか病棟看護師の方があいさつしないイメージあるけど派手な化粧や髪色、先輩に金髪はいるけど、新人に金髪いないようだ。
先輩看護師の方ができてないんじゃね?先輩も守れていないことは、新人看護師でもムリだと思う。新人看護師が目立つということと、新人の立場が弱く、見張られる側より見張る側の方が立場が強いっていうことがいえるだけですので、マナーや態度は明らかなもの以外は必要性が伝わらないは当たり前です。
病棟独自のルールや文化を伝えるのが難しい
- 差し入れ文化
- テーブルの上のお菓子は誰でも食べてよい
- 勤務希望は毎月何日まで提出
- 回診のときに患者のベッドライトをつけろ
- 飲み会は月一
- 病棟費徴収
など、それぞれの職場には面白いルールや文化があります。面白いだけではいいのですが、勤務時間外の時間を制約されたり、金銭を払ったりします。
これらを伝えることは難しいと思いますが、その前になぜそのルールができたか?の説明が大事です。
アクションプラン メリットデメリットを説明する
これ当たり前です。行動をすることにメリットがあれば人は行動するし(ルールを守ったり指示を守る)、行動しないことデメリットがあるならやはり人は行動します。これをちゃんと説明できていれば、忘れさえしなければ行動変容すると思います。
ただ、病棟独自のルールに関しては、新人がちゃんと守れない場合は、常識を逸脱している可能性がありますので、病棟会などで本当に必要なルールかの議論が大事です。
新人とかかわることが難しい
信頼関係の構築の難しさです。
新人が本音を言わない
明らかにストレスをかかえこんで、表情が曇っていても、「大丈夫です」と言う人がいます。明らかに本音ではつらいはずなのに、それを言語化できない、しないということは、信頼関係ができていない可能性があります。これはかかわりは難しいですね。
主体的に学ぶようにかかわることが難しい
一度見たケアを自己学習してきて、次回は自分主体で先輩に見てもらいながらできるようにするという内容です。けっこうなハードルが高いことを新人看護師に求めていると思います。
アクションプラン 絶対に否定せず、受け入れる
信頼関係を構築するのは、コミュニケーションが大事です。が、弱みを見せたくない人がいます。弱みを見せると、つけこまれるんじゃないか、マウントをとられるんじゃないかと警戒する人です。
普段から、相手を否定せずに、いったんは相手の言う事を受け入れることに注力しましょう。
「〇〇」を考えていたんですね。
「○○」その意見は大事ですね。
といったんは受け入れます。で、受け入れてから指導をするのが現代的です。
人は承認してくれる人、理解してくれる人が好きです。プリセプターが承認してくれる人だと新人看護師が認知したら、コミュニケーションがもっと円滑にとれるようになると思います。
まとめ
まずは新人を理解すること、新人へ伝えること、新人と関わること、オーソドックスな流れについて記事にしました。
プリセプターとして大事なのは、新人の理解度を把握することではなく、なんでも受け入れることです。そこからやっと指導関係がスタートです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。ほかの記事もぜひのぞいていってください。
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