職場で所在確認をして、安全確認と信用を獲得しよう *56歩
こんにちは!ユウジです。
今回は、職場での所在確認の話です。看護師である以上、患者を可能な限り危険な状況に陥らせてはならない責務がありますので、やっぱり所在確認は重要です。
今回の所在確認とは、社員が職場で、「どこに行くか」「何のために」「何をするか」「どの程度の時間で戻ってくるか」を上司やリーダーに報告・確認することを指します。
僕は看護師の仕事をしているときに、所在確認ができていない人が多いということをとても感じていました。一般企業においても所在確認は重要です。なぜなら、同僚や上司・部下が、あなたがどこにいるかわかっているのとわかっていないのとでは、仕事の進捗状況とあなたの信用に大きな影響が出るからです。
ですので結論は簡単です。「仕事の効率化と信用のために所在確認をきちんとする」です。
看護ケアとナースコール対応
看護ケアとナースコール対応の重複
看護師の仕事は、患者の体調管理と清潔や排泄などのケアを行うこと、そしてナースコール対応が大部分を占めています。看護師のリーダーは、他の看護師メンバーが予定通り患者ケアを進められているかを確認し、補充が必要なところに人員を割いたり手伝ったりします。
当然、患者の体を拭いているときに他の担当患者のナースコールが鳴ったら、他の看護師が対応することになります。その日の担当看護師が担当患者のナースコールに出るというルールがあります。ですのでこの時点で、少し非効率的ではあります。
では他の看護師も患者の体を拭いていたらどうなるか?リーダー看護師自身がコールに出て対応します。ではそのときに別のコールが鳴ったら?認知症の患者さんが徘徊を始めてしまったら?
患者さんを待たせてしまったり、安全を守れなくなることは、看護師として避けたいことです。
ナースコールはなるべく先回りをする
ナースコール対応が多いと各看護師が予定通りケアを進められなくなってしまう可能性があります。なので、トイレ、点滴、飲水などのナースコールはバイタルサイン測定(体温・脈拍・血圧測定等と問診を含めた健康管理)をまわる際に患者さんに確認をすることが、メンバー業務で求められます。もちろんバイタルサイン測定のときだけではなく、通りかかったとき、他の患者さんのところに行ったついでなどに確認しておくことが大事です。
ナースコールは読めないものもある
認知症の患者さんの場合、センサー型のナースコール(踏んだらナースコルが鳴る仕様のものなど)を使用していることがあり、読めないナースコールもあります。このような患者さんを受け持っており、他の患者さんのケアにも入る必要があるとき、どうすればいいのでしょうか?
結局どうするのが最適解か?
ナースコールの先回りをしてできるところは患者対応し、先回りが難しいところは、所在確認をして、ケアに要する時間は他の看護師が対応できるようにしてもらえればよいです。
所在確認の方法
リーダー看護師に、
- 「これから〇〇号室の△△さんの体をふいてきます。✖✖号室の◎◎さんが動いたら(徘徊したら)、対応をお願いします」
これを伝えるだけです。そうすると、リーダー看護師はもちろん患者の状況はわかっているので、
- 「わかりました」
- 「いまはだれも手があいていないので、他のことをやりながらもう少し待って。あとで声をかけます」
どちらかの回答が返ってきます。5秒でできます。患者対応ができなくなる場合はなんでも確認した方がいいです。リーダー業務をやっている人はよく所在確認をしますが、メンバー業務しかやっていない人は所在確認をしないんですね。なぜでしょうか。
なぜ所在確認をしないか?
確認をするのがいや
- 指摘をされたくない
- 仕事を頼まれたくない
こんな感じでしょうか。申し送り自体、意思疎通であるので、それがうまくできない、自信がない人は、どうしても確認するのがいやということです。
重要性をわかっていない・まわりがみえていない
まあ所在確認をナメてるんですね。おそらくは、
- わたしがケアに入ってもだいじょうぶ
- コールは誰かが出てくれる
- 速くケアをしたい
という思考だと思います。看護師の仕事は、どこまでが自分の仕事で、どこからが共有する仕事なのかが曖昧な面があります。
しかし、だからといって5秒で済む所在確認をせずにケアを始めることは、患者の状況によっては安全を守れなくなる可能性があるので、そこはつぶしましょう。
所在確認をしなかったらどうなるか?
報告していない人、配慮がない人と思われる可能性がある
リーダー看護師が患者対応をしているとき、
- 「あれ?この患者の担当のA看護師はいまどこにいるんだろう?」
と思われます。
人間は配慮してくれない人よりも配慮してくれる人が好きなので、患者に対して、リーダー看護師に対して配慮ができない人なのかな?と思われます。最悪、サボっている人と思われる可能性があります。まあ、所在確認をしていれば信用があがるし、できなければ信用がさがるってことです。
もっと最悪、ケアが行き届かなくなる可能性
医療職者は、可能性が低かったとしても最悪の事態は常に想定しなければいけません。現状として身体拘束を行いづらい世の中ですので、徘徊の患者さん、自分のできること以上に動こうとしてしまう患者さんはセンサーでの対応となります。病棟には、センサー対応の患者さんが複数いることも多く、センサーが同時に鳴った場合、1人は転倒予防できてももう1人は転倒してしまうことも考えられます。実際僕の経験では、これが要因の転倒がありました。
看護師である以上、患者を可能な限り危険な状況に陥らせてはならない責務がありますので、やっぱり所在確認は重要ですね。
どうしたら所在確認ができるようになるか?トップダウンでいいと思う
所在確認ってできる人とできない・やらない人がくっきり分かれます。所在確認をナメてるんですね。
これはトップダウンでいいと思います。学生が実習中に病棟から出るときは教員や指導者の許可をとる、というのと同じ意味です。
学生の頃からできることだし、やらなかったら怒られるので、看護師になってからも同じです。
一般企業でも同じですよね
一般企業に関しては、その日に必ずやらなければならないことというのは少ないかもしれません。しかし、お客様からの電話や、来客、社長が急にオフィスに現れる、など様々なイレギュラーな事態が想定できます。ていうことは、日本で複数人で仕事をする以上、所在確認はやっぱり必要です。
あるいは、GPSを持ち歩いている場合はいらないのかもしれませんが。
まとめ
あまり注目することの少ないであろう、「所在確認」について記事にしました。臆せずにリーダーや上司に確認することで、サービスの対象者に不利益・不都合がないように配慮し、職場で信用される人になりましょう。